2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震。
今の時代、テレビ局による情報とは別に、SNSによる生の情報がどんどん入ってきます。むしろ、テレビ局の情報よりも早かったりします。また、テレビで映し出される情報はどうしても災害が目立った場所に偏ってしまう傾向がありますので、より広範囲の情報をSNSによって知ることができます。
ですが、一方でSNSの情報は、情報の真偽が不明だったり(実際にガセや意図的な偽情報もあります)、正しかったとしてもその情報がどの場所の情報なのかが特定できないこともあります。
そこで、これらSNSの情報の真偽を確認し、場所を特定して地図上にプロットしていっているチームもあります。加えて、個々の機関から発表されている情報を一元的に地図上でまとめてくれているチームもあります。
ここでは、SNSなどの情報を地図上でまとめたり、さらには、人工衛星による情報、各地のセンサー、各サービスから提供されている情報も含めて総合的に提供されているサービスをいくつか紹介します。
テレビやラジオの情報だけでは手が届かない、SNSの個々の情報だけでは断片化されて狭すぎる、そんな課題を克服しようとしている「災害情報の一元見える化」サービスです。
この情報がお役に立てば幸いです。
随時、追加・更新してあります(2024.1.27 更新)
災害状況の可視化
画面キャプチャ
読売新聞社さんと、「ウクライナ衛星画像マップ」プロジェクトを展開されている 東京大学・渡邉英徳教授(@hwtnv) によるもの。
テレビ局や新聞社による画像がどの場所のものなのかを地図上にプロットしてくださっていますので、どこでどんな被害があるの全体像が理解できます。
平面地図版 もリリースされています(全体がわかりやすいと思います)
画面キャプチャ
こちらも 東京大学・渡邉英徳教授(@hwtnv) による、被災後の3Dマップ。崖崩れ・海岸隆起などの被災状況を立体的に確認できます。データは@DuckbillStudio 社提供とのこと。
画面キャプチャ
こちらも 東京大学・渡邉英徳教授(@hwtnv) による津波・地殻変動被害マップ。津波や地殻変動の被害を震災前後の航空写真から比べることができます。
これらのマップについて渡邉教授が解説されたニュース映像があります
画面キャプチャ
画面キャプチャ
ITS Japanが提供している、道路の通行可能かどうかを可視化するサービス。本田技研工業、パイオニア、トヨタ自動車、日産自動車、いすゞ自動車、UDトラックス、日野自動車の車の走行実績から、どの道路が通行可能か、どこが通行できていないかがわかります。
こちらも1月1日に公開がアナウンスされています。
■町野川(まちのがわ)水系における塞き止め湖(いわゆる天然ダム)
画面キャプチャ
京都大学防災研究所 の松四雄騎教授が、衛星画像をもとに「町野川(まちのがわ)水系における塞き止め湖(いわゆる天然ダム)」について報告されています。
この報告にもとづき、3D風景&3D地図ソフトウェアや地図アプリを開発されているDAN杉本さん(@DANkashmir3d) が、マッピングしたPDFの地図と GeoJSONファイルを公開されています。
- 町野川(まちのがわ)水系における斜面変動と河道閉塞について(PDF・京都大学防災研究所)
- PDF地図 / GeoJSONファイル(共に by DAN杉本さん)
SNS関連
画面キャプチャ
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七厩拓さんが、X(旧Twitter)などで投稿された被害状況の画像・動画などをgoogleマップ上にまとめてくださっています。場所等は正確ではない可能性がありますとのことですが、個人でこれらをまとめるのは相当大変な作業だったのではないかと思います。
ライフライン情報
航空映像・航空写真・衛星写真
Open Street Mapプロジェクト
画面キャプチャ>
Taichi Furuhashiさん(@mapconcierge) を中心にした、被災地の状況のデジタルアーカイブプロジェクト。緊急性の高いクライシスマッピングというよりも中長期的に被災地の今をOpenStreetMapに記録していくための息の長いプロジェクトで、マップ情報はOrganic Maps などのオフラインスマホ地図アプリでもご覧いただけるとのこと。
SNSへの虚偽情報による被害も発生しています。
下記記事参照
「「息子挟まれた」虚偽投稿 SNS、不安募らせる女性」(共同通信・Yahoo!)
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