一見、問題のないように見えるホームページ制作。
ホームページ作成やWEB制作において大切なことは、「お客様がどこにいるのか」をしっかりと見定めることです。このことは、ホームページ作成やWEB制作に限らず、どんなサービスやセールスにおいても共通なことだと思います。しかし、残念なことに、このことをあまり考えずにホームページを作成されている例が数多く存在するのも事実です。
同じ地域の飲食店でも、地元の方を相手にしているお店と、観光客を相手にしているお店とではお客様が異なります。「お客様はどこにいるのか」、言い換える と「ターゲット顧客は誰か」という視点で考えると、前者のお店は地元住民の方々ですし、後者の場合は、その地に観光に訪れる方々ということになります。観 光に訪れる方々をより具体的に捉えると、例えば、ここ諏訪地域の場合、東京を中心とする関東圏、名古屋、大阪圏ということになります。
同じ地域の同じ業種のお店だとしてもターゲット顧客が異なるわけですから、当然ながら、情報の表現や伝達ツールが異なってきます。ここに、単に「きれいな、アッと驚くようなホームページ作る」というこれまでの考え方の限界があります。
そんなこと当たり前じゃん…と思う方、正しいです!
でも、そうではない事例がまだあまりにも多いので、あえてお話ししています。
例えば、あるお店の店主の要望を取り入れて、制作会社さんがホームページを作ったとします。「こういうイメージで、こんな表現入れて欲しい…」など。制作会社の方は、お客様の要望を踏まえ、店主のご要望の通りにWebサイトを作り、出来上がった素敵なホームページを見て店主の方はとても満足されます。
どこにも問題がないように見えます。
しかし、よくよく考えてみると、次の2つのポイントが抜けている場合があります。そしてこのことが、せっかくホームページを作ったのに、何かあまり効果がなかったなぁ…ということにつながる原因にもなってしまいます。その2つとは…。
2つのポイントが抜けていることがあります。
●そもそも、店主は、お客様がどこにいるのかを理解されていたか。
もう少し範囲を絞ると、「ネット上のお客様」がどこにいるのかわかっているかどうか、ということです。詳しいことは、また後ほどこのブログでもお話ししたいと思いますが、ターゲット顧客が必ずしも自身のお店サイトを訪れるわけではない、ということです。ポータルサイトや口コミサイトに集まっている可能性もありますし、PCサイトのニーズはまったくなくても、ケータイサイトのニーズが高い場合もあります。
もちろん、お店のホームページを持つことはとても素晴らしいことですし、できることならお持ちになった方がいいとは思いますが、単に「ホームページを掲げる」のではなく、ターゲット顧客としっかりと「出会う」ことができるような場所や表現や仕組みが重要になります。
店主は、当然ながらネットの専門家ではありませんので、ここに気づかずにいる場合があります。もしそのまま、店主の要望どおりのホームページを作成したとすると、ホームページを掲げた満足感は得られますが、次のステップに進むことはできない可能性があります。
●制作会社さんは、ネットの専門家としてサポートしてくれたのか。
店主はネットの専門家ではありませんので、本当は、「ネット上のお客様」がどこにいるのかは制作会社さんがサポートしてあげなくてはいけません。しかし、残念なことに、「ホームページを作ること」が仕事の制作会社さんの中には、サイトのデザインやhtmlというプログラムへの書き換えはできたとしても、そもそもどうやったらネット上のお客様と出会えるのか、というマーケティングの視点が抜け落ちているところもあるのが事実です。
だからと言って、制作会社さんを責めるわけにはいきません。
例えば、お店のチラシを作るデザイン&印刷会社さんを思い浮かべてください。チラシの制作をお願いする際、そのデザイン&印刷会社さんに「お客様がどこにいるのか」というマーケティング的なことを相談するでしょうか?多くの場合、「この情報で、こんなイメージのチラシを作ってください」と「制作のみ」をお願いするのではないかと思います。出来上がったチラシを、どこにどう配って(=マーケティング&セールスの実施)ということは、デザイン&印刷会社さんではなく、お店側がやるのではないでしょうか。
これと同じ構図が、ホームページの制作でも行われます。
つまり、制作会社さんは、「この情報で、こんなイメージのWebサイトを作ってください」というお店の要望に合わせて「制作のみ」を担当する、ということです。「制作のみ」とはいえ、色合いやイメージ画像、フォントの選択、見た目へのインパクトなど、もちろん制作会社さんはプロとして作業されます。ですので、制作会社さんが悪いわけでもありません。
誰に相談するのか、が重要になる。
Webサイト制作をお願いしたお店にも、制作を担当した制作会社さんにも悪いところがないのに、なぜかうまくいかない…。これは悲しいことです。そしてもっと悲しいのは、その両者が次の一手を相談して生み出せない場合です。せっかく、「ホームページを作る」ということで得られたご縁。両者が協力していい方向に進められればいいのに、「依頼する」「依頼されたもの作る」だけの関係になってしまい、二人三脚で次のステップに進めないのはとてももったいないことです。
お客様が誰なのかがわかっているのは店主です。しかし、ネット上のことは専門家ではありません。
制作会社はネットの専門家ではありますが、そのお店のお客様が誰なのか、どんなニーズがあるのかは、当然わかりません。
大切なのは、両者の情報を持ち寄り、お客様がどこにいるのかを考え、一緒になってトライ&エラーをすること。そして、「誰と一緒にそれを行うのか」ということになります。
次回をお楽しみに♪
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