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今回は、以下の4本を通して「人は情報をどう理解し、どう意味づけ、その結果どう動いてしまうのか」を考えます。

  1. 私たちは AI をどう理解しているのか
  2. 「思わず動いてしまう」の舞台裏
  3. 「●●といえば、あの会社だね」を生み出す
  4. 繰り返しが「真実」を生み出す

 

 

私たちは AI をどう理解しているのか

蒸気、鋼鉄、そして無限の精神 Ivan Zhao

蒸気、鋼鉄、そして無限の精神(Ivan Zhao)

 

生産性向上ソフトウェア NotionのCEOによる X のポストです。
AI について書かれていますが、生成AIが仕事にどう役立つのか、AGIは実現するのか、といった議論を扱っているものではありません。そうではなく、人類がこれまで、鉄や蒸気機関、電話や映画といった革新的な技術を、どのように理解し、取り込んできたのかその歴史的なパターンをもとに、現在のAIの置かれている位置を捉え直そうとする論考です。

新しい技術は、常に最初から新しい形で受け入れられるのではなく、「古いものの延長」として理解され使われてきたことを踏まえ、現在のAIの使われ方は、過去の技術革新と同じく「過渡期の姿」だと指摘しています。

初期の電話が電報の延長として使われ、初期の映画が舞台劇の延長として理解されていたように、そして、蒸気機関が水車の代わりとして理解されていたためしばらくの間は川辺に設置されていた…というように、AIもまた、検索や既存業務の延長として使われているとのこと。それはAIの限界を示しているのではなく、新しい技術が社会に入ってくるときに必ず起こる、歴史的に繰り返されてきた現象だと、この記事は位置づけています。

つまり、この記事は「AIはすごい or 危険だ」という評価をするのではなく、今の私たちのAIの捉え方そのものを、歴史の中に置いて眺め直しています。

この記事は、中小企業の現場にすぐ役立つノウハウを教えてくれるものではありません。
ですが、「AIをどう使うか」の前に、私たちは「AIをどう理解しているのか」を浮き彫りにしてくれます

生成AIをめぐる情報や議論に振り回されがちな今だからこそ、一度立ち止まって、AIという技術をどう理解すればいいのかを整理するための論考として、ぜひ読んでみてほしい記事です。

英文の記事ですので、翻訳機能を利用してどうぞ。Check it!

 

 

「思わず動いてしまう」の舞台裏

体験クリエイティブの最前線 人を動かす仕掛け

体験クリエイティブの最前線! 制作者とインフルエンサーが語る「人を動かす」仕掛けの裏側(アドタイ)

 

広告やイベントを企画する人とそれを発信するインフルエンサーによる、話題になった体験や展示がどのように設計されているのかの舞台裏が紹介されている記事です。

共通して語っているのは、人がどういう瞬間に、思わず動いてしまうのかという点です。

  • SNSでは、最初の3〜5秒で「何それ?」と思わせること
  • 写真ではなく、動画としてどう映るかを前提に体験をつくること
  • 企業が言いたいことより、「わざわざ行く理由」を優先すること
  • ファンや参加者の心理を深く理解し、タブーを避けること
  • 体験の入口は感覚的に、出口で意味やメッセージを伝えること
  • 体験のアウトプットは「モノ」ではなく「良い記憶」であること

など、どう伝わり、どう広がり、どう記憶に残るかまで設計されていることがよくわかります。 

より本質的に見れば、情報発信は宣伝や説明をするためのものではなく、それを見た人が動くことを目的にしています。極端な話、「来てくれたら100万円あげます」と言えば、人は動きます。でも、それをせずに、どうすれば人が動くのかを考える。それが、情報発信やマーケティングの本質と言えます。

この記事で語られている体験づくりは、まさにその「人が動く瞬間」を、現場で突き詰めてきた人たちの思考そのものに他なりません。
すぐに売上につながるノウハウが書かれている記事ではありませんが、なぜ情報を出しても人が動かないのかを考える上で、とても示唆の多い内容です。

情報発信に悩んでいる中小企業の方にこそ、一度読んでみてほしい記事です。Check it!

 

 

「●●といえば、あの会社だね」を生み出す

新幹線駅 空港 広告掲出 地元企業戦略

なぜ新幹線駅・空港に広告掲出するのか――地元銘菓と地場企業のお出迎え戦略(アドタイ)

 

新幹線駅や空港に掲出されている地元銘菓や地場企業の広告について、なぜあの場所に広告を出しているのかを取材した記事です。
うなぎパイ、白い恋人といった銘菓から、BtoB企業である堀場製作所やキャニコムまで、共通して語られているのは、駅や空港を「売り場」ではなく、人の気持ちが切り替わる境目の場所 として捉えている、という考え方です。

重要なのは、広告を「今すぐ売るため」のものとしては考えていないということ。帰省や旅立ちのタイミングで「おかえり」「ただいま」を感じてもらう、地域に帰ってきた実感を思い出してもらう、その風景自体を、長く「あり続ける記憶」として残すという、購買行動よりも、感情や会話、記憶に作用することを目的に設計されている点が共通しています。

この記事は、一見すると「地方の大企業が高額な看板広告を出す話」に見えますが、本質はそこではありません。
これらの広告の目的は、「○○といえば、あの企業だよね」という第一想起を、頭の中に繰り返しインプットすることです。

そしてこれは、看板広告に限った話ではありません。ホームページ、ブログ、SNS、動画、ニュースレター。どんな媒体でも、思い出してもらえる形で、繰り返し接点を持てているかが、中小企業にとっては特に重要になります。今回はたまたま看板のことが紹介されていますが、同じ構造を別な媒体でも展開できることを考えると、非常に多くのヒントがつまった記事と言えます。
ぜひ一度、読んでみてください。Check it!

 

 

繰り返しが「真実」を生み出す

7月5日のうわさ 観光客95%減 NHK

“7月5日のうわさ”で観光客95%減 脳のクセも影響?(NHK)

 

「2025年7月に日本を巨大災難が襲う」という科学的根拠のないうわさがSNSなどを通じて国内外に広がり、観光客の減少が続いている実態が紹介されている記事です。

記事で注目すべきなのは、なぜ根拠のない情報が信じられてしまったのかという点。
専門家は「同じ情報を何度も目にすると、内容の正しさとは関係なく、真実らしく感じてしまう」という人間の脳の特性を指摘しています。実際の実験でも、同じ内容を繰り返し見せるだけで「本当だと思う度合い」が高まることが確認されました。

少し不謹慎に聞こえるかもしれませんが、私はこの記事を、情報発信の構造を理解する材料として読みました。

同じ情報を何度も目にすると内容の正しさとは関係なく「真実らしく感じてしまう」という人間の脳の特性、これは心理学では、ザイアンス効果(単純接触効果)として以前から知られている現象です。

この現象はフェイクニュースや悪意のある噂だけの話ではありません。テレビCMや看板広告など、企業が長年続けてきている情報発信も、基本的には同じ構造の上に成り立っています。

「これはおいしい」
「これは安心できる」
「これは価値のある体験だ」

こうしたメッセージを繰り返し伝えることで、少しずつ「そういうものだよね」という認識を人の中に積み重ねてきました。その結果、私たちはハンバーガーを食べるならあそこ、炭酸飲料を飲むならあれ、という頭の中の回路が出来上がってきているのです。この記事は、その仕組みがフェイクニュースという別の文脈で図らずも検証されてしまったものにほかなりません。

 

私たちがこの記事から学ぶべきことは、2つ。
一つ目は、この記事そのままにあるように、フェイクニュースを繰り返し目にすることで、あたかもそれが真実であるかのように認識してしまうという実態があり、それが社会のマイナス面を生み出してしまっているということ。

二つ目は、同じ構造は、普段私たちが情報発信に利用している構造そのものであるということ。
もっと言えば、繰り返し情報を届けることで、自社の魅力や強み・信頼性がお客様やまだ見ぬお客様の中に時間をかけて蓄積されていく。そうした積み重ねこそが、中小企業の力の土台を下支えし、長期的に効いてくる力になるのだということこと。結果の善悪を抜きにして構造を見ると、ここにポイントがあることがわかります。

短期的に成果を出す広告手法は確かに存在します。ただ、それとは別に、繰り返しの情報発信が持つ意味と力を、この記事は別の角度から示しています。そんな視点でぜひご覧になってみてください。Check it!

もう一つ、この記事に関連して NHKの別な記事もぜひご覧ください。

私の母が外国人を…“マスコミが報じない真実”追う母娘の記録(NHK)

こちちも、繰り返しの情報が間違った真実を生み出していく実態と、SNSのアルゴリズムが繰り返しを生み出してしまう実態が指摘されています。

 

 

地方・中小企業にとっての読みどころ

今回の4本は、AI、体験イベント、看板広告、フェイクニュースと、扱っている題材はバラバラです。
でも並べて読むと、「一見関係ない話にも共通する構造がある」ということが見えてきます。

共通して浮かび上がるのは、人が情報を受け取り、意味づけし、行動に移るプロセスは、意外なほど「構造」で説明できるという点です。
その構造のひとつは、私たちは新しいものを理解するとき、すでに知っている従来の枠組みを通してしか捉えられず、本当の可能性は、その枠組みからはみ出したときに生まれるということ。
もうひとつは、繰り返し情報に接することで、記憶や「真実らしさ」が形づくられていく、という点です。

大事なのは、個別の事象や流行りのノウハウに振り回されることではなく、その裏側にある構造を見極めて、自社の判断軸にしていくこと。地方・中小企業にとって必要なのは、まさにそういう視点だと思います。

 

 次回をお楽しみに!

 

この記事の内容は、ポッドキャストでもわかりやすく解説しています。
通勤や作業の合間に、耳で聴いて理解を整理したい方におすすめです。ぜひ合わせてどうぞ♪

🎧 ポッドキャストで聴く:この記事のポイント

 

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