今回は、以下の4本を通して、私たちが遭遇している変化とその捉え方について考えます。
- 「探す」から「答えを得る」へ-AI時代の検索変化
- 検索は「意思決定を支える」インフラへ
- AI検索時代、評価されるのは「外からの信頼」
- 実験から読み解く、AI検索が変える「購買判断」
「探す」から「答えを得る」へ-AI時代の検索変化

AI時代のコンテンツマーケティングはこう変わる。2026年以降の、3つの変化予測(MarkeZine)
生成AIやAI検索の普及によって、コンテンツマーケティングが大きく変化していることを解説した記事です。
作り手と読み手の双方に起きている変化を整理したうえで、2026年以降に起きると考えられる3つの変化として以下が指摘されています。
- 検索体験の変化
- 体験と信頼の価値上昇
- 外部発信の重要性の高まり
特に重要なポイントとして示されているのが、検索行動が「探す」から「答えを得る」へと移行しているという指摘です。AIによる概要(AI Overviews)や生成AIの普及により、ユーザーは複数サイトを回遊するのではなく、AIから直接回答を得る行動が増えています。
これらの指摘は、単に記事を増やすこと以上に、「AIにどう理解されるか」と「誰の体験として語られているか」という2点が重要になりつつあることを示しています。また、公式サイトに正確な情報を整備することに加えて、事例や実体験、専門家としての見解を継続的に発信し、さらに自社サイト外での言及をどう増やしていくか、ということが、これからの情報発信の設計ポイントになりそうです。
これまで情報発信をしてきた会社にとっては「足元」が変わってきている変化として、またこれまで情報発信してこなかった会社としては、「ルールがリセット」されることで全員がもう一度スタートラインに並び直すことになるチャンスとして、この記事を読んでいただければと思います。Check it!
検索は「意思決定を支える」インフラへ

Google日本法人25周年、検索は「答えを探す」から「意思決定を支える」インフラへ(Web担)
AIの普及により検索体験が大きく変化し、「答えを探す」行為から「意思決定を支えるインフラ」へと進化している点が解説されています。
注目すべきなのは、まずAI検索の導入によってユーザーの意思決定が加速している点です。調査では、国内ユーザーの73%が意思決定が迅速になった、70%がより自信を持って判断できるようになったと回答しており、AIによって「検討」プロセスが短縮されていることが示されています。これは、AI検索経由のクリックは満足度が高い「質の高いクリック」になりやすいということにもつながっています。
この他、AIモードでは検索文が従来の2〜3倍の長さになっていることや、「人間にとって価値ある情報を最優先すること」「クリック数ではなく、ユーザーが目的(探すや購入する)をスムーズに完了できるようにすること」がポイントになるなど、いくつもの重要な指摘も紹介されています。
1本目の記事では、AI検索によって「探す → 答えを得る」という変化が起きていることが指摘されていました。そしてこの2本目の記事では、「探す → 意思決定を下支えする」という、よりビジネスに直結する変化が指摘されています。
このように、利用者側からすると「AIは便利~♪」という単純な結論でしかないものが、同じ現象を私たち企業側の立場から見れば、「お客様とのコミュニケーションが大きく変わっている」という「選ばれ方の変化」であることが理解いただけるかと思います。
一部では「これからはSEOではなくGEO」といった議論も見られますが、そのような手法的・戦術的な変化が起きているのではなく、コミュニケーションの根源的な変化が起きているのだという視点で記事を読んでいただければと思います。ぜひご一読ください。Check it!
AI検索時代、評価されるのは「外からの信頼」

権威の時代:AIが検索ランキングをどう変えるのか(Search Engine Land)
少し専門的で難しい内容ですが、AI時代の検索において、「権威性(authority)」が順位を左右する中心的な原理になりつつあることが解説されています。かつては被リンクやキーワード最適化といった技術的な施策で順位を動かせた時代から、現在はブランドや著者、実世界での評判といった「正当性」を検索エンジンが評価する方向へ進化してきた流れが整理されています。さらに、LLMはレビュー、フォーラム、SNS、動画などウェブ全体からブランドの言及状況を学習しており、権威性は自社サイト内だけでなく外部環境によって検証されるものになっていると説明されています。
これまで SEO というと、自社サイトの情報をどのように作りこむのかということがメインでしたが、AI検索の時代においては、検索の評価軸そのものが変わり、「その会社が外からどう認識されているか」「実体として信頼されているか」まで含めて評価される方向に進んでいるということです。まずは、このような「構造変化」が起きていること自体を押さえておくことが重要です。英文のちょっと専門的な内容ですが、翻訳機能を利用してご覧になってみてください。Check it!
実験から読み解く、AI検索が変える「購買判断」

4つのAI検索実験が明かす、アトリビューションと購買決定の真実(SEO Japan)
AI検索による購入行動の影響を、4つの実験を通じて検証した記事です。
「AIに言及してもらう実験」「AI時代の購入行動を明らかにする実験」という、大きくわけて2種類の実験が行われています。
前者の実験では、自社サイトに「最高の〇〇ベスト10」を作成し自社を1位に掲載したところ、わずか2週間ほどで複数のAIツールの回答に表示されたことなどが紹介されています。もっとも、このようなことをしてもそれを見たお客さんはそれを信用しないでしょうから、記事でも「AIに表示されること自体は比較的容易でも、露出単体の価値は限定的」だと解説しています。
後者の実験からは、AIは新しい発見の入口を置き換えるというより、買い手が比較・検討・信頼判断を行う「検討段階」を圧縮していることが解説されています。このことは、2本目の記事でも指摘されていた「意思決定を下支えする」ことともつながります。
ちなみに、これらのお客様の行動は、残念ながら従来の計測手法だけでは把握できない可能性があるとのこと。
この記事でも「AIに表示されたかどうか」という表面的な話ではなく、AIが顧客の検討プロセスそのものに入り込み始めているという構造変化が指摘されています。これまでは、自社サイトの「商品紹介ページ」のアクセス数が増えれば検討しているお客さんが増えている、という前提で物事が進んでいましたが、生成AIやAI検索という、解析の数字だけでは見えないところで顧客の理解や信頼形成が先に進んでいる可能性がある、という視点を持つことが重要になりそうです。そんな視点でぜひご一読ください。Check it!
地方・中小企業にとっての読みどころ
今回の4本に共通しているのは、情報発信や検索を取り巻く「前提そのもの」が、静かに変わり始めているという点です。
AI検索の普及によってユーザーの行動は、「探す」から「答えを得る」へ、さらに「意思決定を支えてもらう」段階へと進みつつあります。これは単に検索の便利さが増した、という話ではありません。企業側から見ると、お客様が検討を進めるプロセスそのものが、これまでとは違う場所・違う速度で進むようになってきている、そんな構造変化を意味しています。
特に印象的なのは、評価の軸が自社サイトの中だけで完結しなくなっている点です。AIは、公式サイトの情報だけでなく、レビュー、SNS、記事、コミュニティでの言及など、ウェブ全体の文脈から企業やブランドを理解しようとしています。また、AIは新しい集客チャネルとして振る舞うというよりも、買い手の「検討段階」を圧縮し、判断の確信度を高める方向で影響を及ぼし始めていることも示唆されていました。
変化は非常に大きい一方で、私たちが現場で考えるべきことは比較的シンプルです。
個別のテクニックを追いかける以前に、まず立ち止まって確認したいのが、
- 自社は何をしている会社なのか
- 誰にどんな価値を提供しているのか
- 外部からどのように語られているのか
といった「土台の明確さ」と「発信の一貫性」を改めて見つめ直すということです。
大きな技術変化の話に見えますが、やるべきことの本質はむしろ基本に近づいています。そんな視点で、今回の記事群をあらためて読み返してみていただければと思います。d(^_^)
次回をお楽しみに!
この記事の内容は、ポッドキャストでもわかりやすく解説しています。
通勤や作業の合間に、耳で聴いて理解を整理したい方におすすめです。ぜひ合わせてどうぞ♪
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