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今回は、以下の4本を通して、私たちが遭遇している変化とその捉え方について考えます。

  1. サイトリニューアルに隠された視点
  2. マーケティング、3つの新しい考え方
  3. 生成AIで変わる、観光での行動変化
  4. ローカル検索を立て直す90日プラン

 

 

サイトリニューアルに隠された視点

キリン サイトリニューアル Web担当者フォーラム

わかりづらいサイトから脱却! キリンが全社を巻き込み進めたサイトリニューアルの全貌と次の一手(Web担)

 

キリンホールディングスのコーポレートサイトリニューアルの取り組みを解説した記事です。
サイトリニューアルの背景として、「欲しい情報がどこにあるかわからない」「わかりづらい」という社内外からの声があったそうで、プロジェクトでは、ほぼ全部署を巻き込んで情報設計を見直し、「誰にとってもアクセスしやすいサイト」を目的に構造と名称を再編したとのこと。

さらに、今回のリニューアルは完成ではなく「基礎工事」であり、今後はコーポレートサイトとオウンドメディアをどう連携させるかが次の課題として示されています。

地方の中小企業や自治体にとっては「規模が違うから関係ない」と見えてしまうかもしれませんが、次の2つの視点を理解すると、中小企業や地方自治体にとっても学ぶべき重要なポイントが含まれていることがわかると思います。

1つ目は、今回のようなリニューアル記事を中小企業向けに紹介すると、その多くが「大企業でも失敗する」「わかりづらいサイトはダメ」という安易な結論で捉えてしまいますが、読み解くべきポイントはそこではありません。

2つ目は、今回サイトをリニューアルしましたが、だからと言って「以前のサイトが間違っていた」という話ではないという点。記事をよく読むと、当時の設計は決して浅い判断ではなく、むしろ統合報告書をベースに企業の考え方を伝えようという、当時としては合理的な発想をしています。にもかかわらず、「わかりづらい」という社内外からの声があがっていることがポイントです。

重要なのは、以前のサイトが悪かったのではなく、「見る側の視線や理解の仕方」「情報を探すときの言葉」が変化したことで、以前は機能していた設計が分かりにくくなっていったということです。サイトの情報伝え方・切り口・構成が、お客様の変化・時代の変化と嚙み合わなくなったと言い換えてもいいかもしれません。

たとえば、記事に紹介されている「CSV」という言葉は、企業活動(企業内部)として大切な考え方であり続けていますが、それはユーザーからすると「結果として理解されるべきもの」で、(その概念をまだ知らない)ユーザーからすると「サステナビリティ」という入口から情報に触れてもらう(CSVという軸となる概念を発見してもらう)という流れの作り方は、この「見る側の変化」を象徴しています。同じことは、かつて広く使われた「社会的責任」や「CSR」という言葉が姿を消し、「SDGs」という言葉に置き換わり、そして今では SDGsという言葉さえ以前ほど前面に出なくなり「持続可能」であったり「サスティナブル」という枠組みとして表現されているように、私たちが情報を認識するときの軸そのものが移動しています。

企業が伝えたい内容は同じでも、見る側の位置が変われば、伝え方も変わらざるを得ない。この記事は、その変化を企業サイトの実例として示してくれています。サイトに何か課題があると、私たちはつい「サイトがダメだった」「当時の判断が悪かった」と考えてしまいがちです。(もちろん、ダメダメなサイトせありますが…)しかし本質はそこではなく、見る側の立ち位置が変わっている、お客様は予想以上に進化しているという事実に気づけるかどうかです。会社は同じ場所に立っていても、見る側はまるで人工衛星のように軌道を変えながら、違う角度から企業を見ています。だからこそ、伝えたい内容が変わらなくても、言葉や表現は時々見直す必要があります。

そんな視点で、このリニューアルの記事を読んでみてください。Check it!

 

 

マーケティング、3つの新しい考え方

ポスト検索時代 マーケティング新常識 MarkeZine

「ペルソナ」も「SEO」も効かない? ポスト検索時代を勝ち抜く3つのマーケティング新常識(MarkeZine)

 

AI検索の普及やCookie規制の強化などによって、これまでマーケティングを支えてきた「前提」が変わりつつあることが解説されています。
これまでのマーケティングは「検索される」「許可される」「追跡できる」という3つの前提の上に成り立っていたと説明しています。しかし現在は、生成AIの登場やプライバシー規制の強化などによって、従来の考え方だけでは機能しにくくなってきているとのこと。

これを踏まえ、海外で生まれている3つの新しい考え方が紹介されています。

  1. AIが行動データから動的にターゲット像を浮かび上がらせる「Algorithmic Personas」。固定したペルソナではなく、行動から理解していく考え方です。

  2. AIが未言語化のニーズを発見し、需要そのものを生み出す「Generative Demand」。検索される需要を拾うのではなく、まだ言葉になっていない欲求を見つけるという考え方です。

  3. ユーザーの許可に依存せず、文脈に合わせて自然に情報を届ける「Permissionless Marketing」。押しつけるのではなく、行動の流れの中に価値をそっと置くという発想です。

 

2番目、3番目は、SNS を中心に活動している方にとっては、納得しやすいのではないかと思います。

むしろ重要なのは、これまでネット活用の土台だった考え方が、少しずつ変化し始めているという事実です。

私たちは長い間、検索されることを前提に情報をつくり、許可を得て接点を持ち(≒LINE登録やメルマガ登録)、データを追いかけながら改善するという流れの中で情報発信をしてきました。そしてそれは間違っていたわけではなく、その時代における最適解だったはずです。

そして今、技術や法律、ユーザー環境の変化が、前提となる「ゲームのルール」を静かに変えている。この記事が示していることはまさにこれです。一見すると大企業や高度なマーケティングの話に見えるかもしれませんが、本質はもっと身近なところにあります。

思い当たる身近な出来事を思い浮かべながら、ぜひ読んでみてください。Check it!

 

 

生成AIで変わる、観光での行動変化

Google 旅行業界 AI戦略 トラベルボイス

グーグルの旅行業界担当トップが語った、「完璧なAI戦略を待つべきではない」、観光・旅行事業者が知っておきたい3つのポイント(トラベルボイス)

 

Googleの旅行業界担当者が、AIの進化によって旅行者の行動がどのように変化しているかを解説しています。
旅行者は、旅行計画の段階では対話型AIを活用するケースが増えている一方で、予約が近づくと従来のGoogle検索や信頼できるウェブサイトに戻る傾向があるとのこと。実際、対話型AIを使う人の94%がGoogle検索も併用しているというデータも紹介されています。

また、旅行・観光事業者に向けて次の3つの変化も示されています。

  1. 一般的なキーワード検索の減少
    「オールインクルーシブ休暇」のような広い検索語は減る一方で、具体的なホテル名などの検索が増えているとのこと。これは旅行者が、Google検索を利用する前に(生成AIなどで)多くの調べ終えたうえで、信頼できるサイトへ直接アクセスするようになっているという、調べ方の変化ではないかと指摘されています。

  2. AIが写真や動画を読み取る時代になっている
    説明文に書かれていなくても、写真に写っているアメニティなどをAIが認識して検索結果に反映できるようになっています。

  3. 星評価などの構造化データだけでなく、レビューのような非構造化データも重要性が増している
    AIがレビューから感情やニュアンスを読み取り、旅行者の意図に合った情報を提示できるようになっていると説明されています。


記事の最後では、変化のスピードが速い中で「完璧なAI戦略を待つべきではない。まず始めて改善を繰り返すことが重要」というメッセージが紹介されています。

この記事で注目したいのは、旅行という分野においても、すでにAIによる行動変化が現れ始めているという点です。旅行・観光は、地方の中小企業にとっても関わりの深い分野です。宿泊業、飲食業、体験事業、地域サービスなど、多くの事業が旅行者の情報収集行動の影響を受けます。

記事にもあるように、変化が起きていることは確実ですが、具体的にどこまで、どのように変わるかはまだ流動的です。だからこそ、完璧な戦略を待つのではなく、いま起きている変化を知っておくこと、変化を受け入れ状況を見ながら少しずつ対応していくことが大切です。ぜひご一読ください。Check it!

 

 

ローカル検索を立て直す90日プラン

ローカルSEOスプリント 90日プラン Search Engine Land

ローカルSEOスプリント:2026年のサービス業向け90日プラン(Search Engine Land)

 

サービス業向けに「ローカルSEOを90日間で立て直す実践プラン」を解説した記事です。
現在のローカル検索は以前よりも不安定になっており、重要なのは、一度だけのSEO対策ではなく、計測・改善・継続的な運用を行うことだとしています。

具体的には、ローカルSEOで成果につながる要素として、

  1. 関連性(Googleがサービス内容を理解していること)
  2. 知名度・信頼性(レビューや地域の評価)
  3. 成約しやすさ(問い合わせしやすい導線)

の3つを挙げ、それぞれを90日間で整えていく流れが紹介されています。

具体的なステップは記事をご覧いただきたいのですが、「派手な新しいSEO手法」ではなく、地道な運用の積み重ねが中心になっている点がポイントです。

以前、私は「Local 3.0」 という考え方を紹介し、あれは「ローカル検索の考え方がどう変わっているか」を解説しました。今回の記事は、その流れの中で実際の現場がどう動くかを示している内容ともいえます。つまり、AI時代だから特別な裏技が必要なのではなく、Googleビジネスプロフィールや自社サイトの基本を継続的に整えることが、結果的にローカルでの見つかりやすさにつながっていく、ということです。

「AIの時代だから何か新しいことをしなければ」と焦るよりも、正しい情報を出す、実際のサービス内容を丁寧に説明する、お客様の声を継続的に蓄積するといった基本を、運用のリズムとして続けていくことが重要です。ぜひ読んでみてください。Check it!

 

 

地方・中小企業にとっての読みどころ

今回紹介した4本の記事はテーマも分野も違いますが、実はひとつの共通した流れが見えてきます。
それは、「これまでの前提が静かに変わり始めている」ということです。

大事なのは、「これまでのやり方が間違っていた」という話ではないという点。
むしろ、これまでのやり方は、その時代における最適解だったはずです。ですが、私たちの周りの環境や、お客様の見方、情報の探し方が少しずつ変わってきています。つまり、変わっているのは「正解」ではなく「前提」なのです。

地方の中小企業にとって、この視点はとても重要です。
新しい技術が出てくるたびに、「全部やり直さないといけないのか」と感じてしまいがちですが、実際にはそうではありません。これまで積み上げてきたものを、今の見られ方に合わせて少しずつアップデートしていく。今回の4本は、その具体例をそれぞれ違う角度から見せてくれているように感じます。

検索の方法が変わっても、AIが登場しても、最後に評価されるのは、「情報が正確であること」「伝える言葉が今の感覚に合っていること」「継続的に整理・更新されていること」、こうした基本だったりします。

変化のスピードは確かに速いですが、焦って何か特別なことを始める必要はありません。大切なのは、今の自分たちの前提が少し古くなっていないかを、ときどき見直してみること。今回の4本の記事が、その「前提をアップデートするきっかけ」になればと思います。d(^_^)

 

 次回をお楽しみに!

 

情報発信を見直すきっかけに

この記事を読んで「うちの情報発信もそろそろ見直す時期かも」と感じた方へ
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