地方や中小企業のネット活用に役立つ記事をピックアップして紹介しています。
みなさんの仕事の現場でお役立てください
今回は以下の4本です
- AIの酷いレシピが中小企業に警告しているもの
- AI時代の企業サイトアクセス動向
- 専門家は、AI・検索・2026年をどう考えているか
- AIブラウザが突きつける「深刻な未来」
AIの酷いレシピが中小企業に警告しているもの

AIの酷いレシピがインターネットを席巻、そして感謝祭ディナーも(Bloomberg)
Google検索やSNSの世界で今何が起きているのか。それを料理レシピの現場から伝えてくれる、非常に示唆に富む記事をご紹介します。
この記事では、料理家やレシピブロガーたちが、GoogleのAI検索やSNS上で生成されるレシピによって深刻な影響を受けている現状が報告されています。
GoogleのAI Overviewsが、複数のレシピを勝手に混ぜ合わせて「それっぽい手順」を提示した結果、科学的にあり得ない調理時間が表示されたり、料理の基本手順が破綻したAI作成のレシピが拡散している例が数多く紹介されています。その影響で、長年ブログを運営してきた人たちのアクセスが急減し、収入が80%失われたという声まであります。
特に注目すべきポイントは、次の2つです。
1つ目は、ユーザーがAIの回答を信じて疑わないこと。
料理初心者がGoogleでレシピを調べ、AIの回答通りに作った結果、焼き時間が長すぎて炭になる、蒸し方が間違っているなど、実際に悲惨な結果が生まれていることが記事で示されています。AIが回答するレシピが正しいものだと信じ切っている実態が垣間見られます。
2つ目は、情報を発信する側(=例えば、料理研究家)の被害が急速に拡大していること。
レシピや写真がAIサイトに丸ごとコピーされて別の国の言語で再公開されたり、人の写真までAIが作り替えて使用するケースも出ています。料理家の多くが「もう新しい記事を作る意味がない」と語るほど、ビジネスの基盤が揺らいでいる実態が指摘されています。
この記事の内容は、実は、地方の中小企業にとっても他人事ではありません。
この「料理レシピの世界で起きていること」は、健康、建築、金融、生活情報、そして皆さんの業界でも同じように起こりえます。明日起きてもおかしくありません。
正しい情報よりも、AIが生成した「見た目の良い情報」が上に来てしまう現実。しかも、多くのユーザーはそれが正しいかどうかを深く検証せず、そのまま信じて行動します。だからこそ、私たちは「情報の信頼性」をどう確保し、どのように「選ばれる情報源」として存在していくかが、これまで以上に重要になります。
この記事からは、AI時代の情報環境がどれほど急激に変化しているか、そしてその影響がどれほど深刻で広範囲に及ぶのかが実感できます。中小企業ほど、この視点を早めに持つことが必要です。料理に失敗した笑い話や対岸の火事とは思わずに、ぜひご一読ください。Check it!
AI時代の企業サイトアクセス動向

BtoB担当者の4割がWebアクセス減少を実感 ― AI時代の企業サイトの実態と対策調査(デジタル化の窓口)
BtoB企業を対象に行われた「AI時代における企業サイトのアクセス動向」の調査記事です。
この1年で 41.8%の企業が“自社サイトのアクセスが減った”と回答しており、特に100~299人規模の中小企業では 57.8%が減少 と答えています。また、アクセス減少の理由としてもっとも多かったのが、ChatGPTなど生成AIの利用が広がったこと(52.7%) でした。検索前にAIへ直接質問する行動が増え、従来の検索流入が弱まっているという結果です。
注目すべきポイントは2つ。
1つ目は、アクセス減がほぼそのまま商談減につながっている点です。調査では、実に 94.5%が「商談機会が減った」と回答しています。
2つ目は、今後注力したい施策として AIO/LLMO対策(AI検索対策)が54.5%で最多 だった点です。AI検索への対応を強化しようとする企業が増えている、というのが調査の結論です。
ただ、中小企業の皆さんにとって本当に重要なのはここからです。
この調査は「AI検索の普及でアクセスが減った」→「だからAI検索対策をしよう」という、短絡的な方向に進みがちな現状を示しています。
しかし、以前私がまとめた『AI検索の仕組みと現在地』でもお伝えした通り、AI検索対策だけで状況が劇的に改善するわけではありませんし、そもそもAI検索対策はサイトとは関係ない総合的な要素がカギになってきます。
本当に必要なのは、検索だけに依存せず、SNS、動画、メルマガ、ブログ、リアルの接点など、あらゆるメディアでお客様とのコンタクトポイントを再構築していく視点です。AI検索はその中の「ひとつの流入経路」にすぎません。
この記事は、AI時代の変化がどこまで企業のビジネスに影響を与えているかを知るうえでとても参考になります。同時に、この調査結果を「どう読むか」が、中小企業にとって大切なポイントです。対処療法ではなく、構造的な変化を理解するより戦略的な視点でぜひ調査結果を紐解いてみてください。Check it!
専門家は、AI・検索・2026年をどう考えているか

SEO担当者がAI、検索、そして2026年についてどう考えているか(Similar Web)
記事では、世界で活躍する SEO 専門家たちが集まり、「AI時代のSEOの現在地」と「2026年に向けた現実的な課題」について議論した内容がまとめられています。技術SEOからAI検索、ブランド戦略まで、実務者の生の声が整理された貴重なレポートです。
ポイントは3つあります。
1つ目は、(AI検索を除外した場合の)SEOの基本は今も変わっていないということです。
AIの話題がどれだけ盛り上がっていても、現場ではいまだに「ページスピード改善」「内部リンク整理」「クロール性の確保」といった基本作業が大半を占めており、むしろ「基本ができていないサイトが多すぎる」という共通認識が語られていました。
2つ目は、AI検索に対する誤解と混乱が広がっているという点です。
プロンプトを検索キーワードのように扱ったり、AI向けに何かを書けば上位表示されると考えたり、技術理解のないまま施策に走る企業が増えているという警鐘が鳴らされています。
3つ目は、記事が最後に示した重要なメッセージです。
「ブランドは、あなたが何を言うかではなく、インターネットがあなたをどう理解するか、そしてAIがその理解をどう解釈するかで決まっていく」。ここでいうブランドとは、皆さんの会社名や商品名のことです。AI時代のブランドとは「自己主張」ではなく、「理解される構造を整えること」が鍵だとまとめられています。
そしてこの記事は、中小企業にとって非常に大きな意味があります。
SEOの専門家たちが共通して語ったのは、キラキラした流行や、間違った解釈にもとづくAI施策に引き込まれて時間とお金を浪費している企業があまりにも多いという点です。これは地方の中小企業でもまったく同じで、中途半端なAI施策に振り回されるのではなく、まずは「基本を整えること」と「ブランドが正しく理解される状態をつくること」が何よりも重要です。
※私が「AI検索の仕組みと現在地 - 中小企業のための整理と展望」で紹介しているように、ネット上で見られるAI検索対応(GEO)の多くが、憶測や推測から生まれた断片的情報でしかありません。詳しくは記事をご覧ください。
AIが情報を生成し、AIが情報を要約し、AIがブランドを理解しはじめる時代だからこそ、経営者は「これまでとはまったく異なる、新しいビジネス環境が始まっている」ことをしっかりと認識する必要があります。
AI時代におけるSEOとブランドの本質が語られた、とても示唆に富む内容です。ぜひご覧になってみてください。Check it! d(^_^)
AIブラウザが突きつける「深刻な未来」

ChatGPT Atlasが描く、「調べる」から「導かれる」ウェブ体験(Creator Zine)
OpenAIが発表したAIブラウザ「ChatGPT Atlas」についての記事です。
このブラウザは、従来の「検索して読む」という体験とはまったく異なり、AIが常にそばで情報を整理し、「理解」まで一気に導いてくれることを特徴としています。記事では、Atlasがページの要約、比較、背景情報の提示、さらには複数ページを横断した調査やタスク実行まで行う「エージェントモード」を備えており、ブラウジングそのものを「相談型の体験」に変えてしまう点が紹介されています。
ポイントは3つ。
1つ目は、Atlasが「ブラウザ=情報の入り口」から、「ブラウザ=理解の出口」へと役割を大きく転換させるという点です。
閲覧中のページをAIが文脈ごと理解し、関連情報や次に読むべき内容まで提示してくれる。これはこれまで20年間続いてきた従来の検索とは根本的に異なる体験です。
2つ目は、エージェントモードによって、これまで人が手動で行ってきた情報収集・比較・フォーム入力などをAIが代行し、「調べる」という行為そのものが短縮されてしまう点です。
3つ目は、AIがユーザーの文脈を理解して「先回り」で提案するため、インターフェースの中心がボタンやメニューから「文脈そのもの」へ変わってしまうという点です。これにより、ウェブは「探す」場所ではなく「導かれる」場所へと姿を変えつつある、と記事は述べています。
AIブラウザーを利用する側から見ると「この上なく便利」なように見えますが、企業側からすると全く別な景色が待っています。というのも、2本目の記事では「AI検索によって自社サイトへのアクセスが減っている」という調査結果を紹介しましたが、AIブラウザーの登場は、もう一段深刻な意味を持っているからです。
それは、そもそもユーザーが自社サイトを「直接見なくなる」未来が近づいているということです。ユーザーはサイトに来る前に、Atlasの中で要点・比較・判断材料を手に入れてしまう可能性があるのです。人がサイトを見るのではなく「AIブラウザーが解釈してそれを伝えるだけ」。そんな未来が来ようとしているのです。
Atlasは現在、macOS版のみの提供ですが、Windows版やモバイル版が広く普及したとき、私たちの集客や情報発信はこれまでとはまったく別の前提で考え直す必要が出てくるでしょう。
AI検索に続き、AIブラウザーという大きな変化がやってくる。その前兆を丁寧に解説してくれる記事です。
ただ単に「すごい新しいブラウザが出た」ではなく、「AI検索 → AIブラウザー → 自社サイトが経由されない未来」という連続的な構造の変化を理解しながらぜひご一読ください。Check it!
次回をお楽しみに!
この記事の内容は、ポッドキャストでもわかりやすく解説しています。
通勤や作業の合間に、耳で聴いて理解を整理したい方におすすめです。ぜひ合わせてどうぞ♪
🎧 ポッドキャストで聴く:この記事のポイント
情報発信を見直すきっかけに
この記事を読んで「うちの情報発信もそろそろ見直す時期かも」と感じた方へ
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