今回は、成果につながる設計を考える4本です。
- ホームページ・リニューアルが失敗する理由
- アクセスはあっても、問い合わせがない
- AIが変える、ECの購入プロセス
- あなたが「言葉」にしないと、AIも説明できない
ホームページ・リニューアルが失敗する理由

【調査】企業のホームページリニューアル費用は「100〜300万円」が最多という結果に(クーミル)
経営者やマーケティング責任者を対象に行った、ホームページリニューアルに関する調査が紹介されています。
リニューアルの時期や費用、きっかけ、実施後の後悔、現在感じている課題などが整理されており、もっとも多い価格帯は100〜300万円、リニューアルのきっかけは「デザインの老朽化」が最も多いようです。
この記事での注目は、リニューアルの「きっかけ」と、実施後の「後悔」との間にズレがあること。
「見た目が古くなった」ことを理由にリニューアルする企業が多い一方で、終わった後に出てくる後悔は、「SEO設計不足」、「戦略設計不足」、「制作会社選び」といった、見た目の話ではなく成果設計に関わるものが上位に並んでいます。つまり、表向きには「古くなったから直したい」という話でも、実際には「問い合わせを増やしたい」「採用につなげたい」「検索で見つけられたい」といった課題が背景にあることが見えてきます。
記事の中でもそのことは指摘されていますが、実は、もう一歩先にある構造が重要です。というのも、ここで見えているのは、単に「リニューアルの進め方が甘かった」という話ではなく、発注する側と制作する側の両方にある構造的な問題だからです。
発注側は、本来であれば自社のホームページのどこに課題があり、何を改善したくて、経営の中でどんな役割を担わせたいのかを整理したうえで相談する必要があります。けれど実際には、「古くなったから」「見た目を変えたいから」という入口で話が始まり、その奥にある集客、採用、信頼形成といった本質的な課題が整理されないまま進んでしまうことが少なくありません。一方で制作側も、その言葉をそのまま受け取って、課題を掘り下げたり、役割を設計したりせず、制作そのものを納品することで仕事が完結してしまうことがあります。
その結果、見た目は新しくなっても、あとから「SEOが弱かった」「戦略が足りなかった」「制作会社選びを間違えた」という後悔が出てくる。
この調査は、ホームページの問題というより、発注側も制作側も、成果から逆算して考えるところが抜けたまま進みやすいという構造を表しているように思います。ぜひご一読ください。Check it!
アクセスはあっても、問い合わせがない

あなたの「カスタマージャーニー分析」は、なぜ腹落ちしない? Web行動ログが示す“顧客理解”の新常識(Web担)
Web行動ログとアンケートを組み合わせた購買プロセス分析について解説した記事です。
それによると、いまのお客様の行動(カスタマージャーニー)は一直線ではなく、「探る」と「固める」を行き来しながら進むものだと紹介されています。検索、SNS、動画、メディアなど複数の接点を行き来しながら比較検討が進み、「おすすめ」「比較」「ランキング」で広く探る段階と、「評判」「最安値」「公式サイト」で絞り込む段階を往復するという、実際の行動に近い見方が必要とのこと。
お客さんは自社サイトだけを見て判断しているわけではなく、検索結果、SNS、動画、比較記事、口コミなど、いくつもの接点を行き来しながら少しずつ気持ちを固めているという事実は、自分が購入する時に実際にやっているにもかかわらず、いざ販売する側になるとそのことを忘れてしまうものです。その中で、自社がどの場面で見つかり、どの場面で比較され、どの場面で不安を解消できているのかを考えないと、「アクセスはあるのに問い合わせにつながらない」ということが起きやすくなります。
お客さんは一直線に進んでくるのではなく、探しながら迷い、途中で戻り、別の情報にも触れながら決めている。その前提で情報発信やサイトの役割を考える必要があります。そんな視点でぜひご一読ください。Check it!
AIが変える、ECの購入プロセス

AI時代に求められるECの前提とは?事業者が今取り組むべき6つの戦略(ECzine)
AIの進化によって、ECの前提そのものが変わりつつあることが紹介されています。これまでのように、人が検索して商品を探し、比較して購入するのではなく、今後はAIがユーザーの意図を理解し、商品を見つけ、場合によっては購入まで代行する「エージェント型コマース」の時代に入っていくと指摘されています。
AI時代になって重要になるものとして、特別な裏ワザではなく、商品情報や在庫情報をAIが理解できる形で整えておくこと、信頼される事業者であること、商品の価値や使われ方を文脈ごと伝えること、多チャネルで一貫して情報を出すこと、SEOやサイト基盤を強くしておくこと、そしてAIを前提に運用を組み直すこと、の6つのポイントが挙げられています。つまり、土台となる情報整備や信頼形成、伝え方の設計がますます重要になる、ということです。
中小企業も知っておきたいポイントは、これからは「お客さんが自分で探してくれる前提」ではなく、AIが候補を選び、推薦し、場合によっては購入まで進める流れが強まってくる、という大きな変化・流れです。そのときに必要になるのは、見た目だけきれいなサイトではなく、AIにも人にもわかる形で、何を売っていて、誰に向いていて、どんな価値があって、なぜ信頼できるのかが整理されていることです。
AI活用というと新しい道具の話に見えますが、実際には「自社の情報をちゃんと整える」「価値を伝わる形で言葉にする」という土台をあたらめて整え直すことが求められていると理解していただきたいと思います。Check it!
あなたが「言葉」にしないと、AIも説明できない

あなたのブランドがどんな問題を解決するのか説明できないなら、AIも説明できないでしょう(Search Engine Land)
生成AIによって、情報収集、比較、購入の流れが大きく変わり、会社・商品・ブランドは、これまでのような「商品カテゴリーの一員」としてではなく、「何を解決するブランドなのか」を明確に言えないと、AIもそれをうまく扱えない、ということが解説されています。
これまでの私たちは、課題を解決してくれそうな商品・サービスを探すために検索をしていました。AI検索の現在は、課題の解決そのものをAIに相談するようになっています。そのため、「この商品は●●の課題を解決するために有効だ」ということをAIに認識してもらっておかない限り、お客様の候補に挙がってこなくなります。つまり、「何を売っているか」ではなく、「どんな状況を解決するのか」で理解されるような情報発信の作り込みの必要性が浮かびあだります。加えて、それを実現するためには、そもそも、自社商品は何の解決に役立つのかが明確になっていないと話が始まりません。
自社が「誰の、どんな困りごとに応える存在なのか」がはっきりしているかどうか、というポイントは中小企業にとってとても大事です。
よく目にする「お困りごと、なんでもご相談ください」という情報発信は、何も言っていないのと同じだからです。ルート営業の際に「なんでも相談してくださいね!」と口にするのは有効であっても、情報発信には適していません。
ホームページでもSNSでも、商品名やサービス内容を並べるだけではなく、「こういう場面で役に立つ」「こういう悩みに応える」という形で伝わっていないと、AIにも人にも選ばれにくくなる時代だということです。何をやっている会社か、ではなく、何を解決する会社か。そこを言葉にできているかどうかが、これからますます重要になるのだという意識をもちながら、ぜひご覧になってみてください。Check it!
地方・中小企業にとっての読みどころ
今回の4本から感じるのは、AIという大きな変化に対して、私たちが向き合うべきなのは小手先のテクニックではない、ということです。
AI検索やAIによる推薦、AIを介した購買行動が広がると、つい「AI対策をどうするか」という話になりがちです。けれど本当に問われているのは、その前にあるもっと本質的な部分です。自社は誰のどんな課題に役立つのか。ホームページやECや情報発信は何を担うのか。それを相手にもAIにもわかるように、きちんと言葉にできているのか。今回の記事群は、そのことの重要性をそれぞれの角度から示しています。
地方の中小企業にとっても、これは大きな意味があります。これからは、何となく発信している、何となくサイトを持っている、では届きにくくなるからです。AI時代とは、新しいツールを使う時代というより、自社の役割や価値をあらためて整理し、伝わる形にし直す時代なのだと思います。
次回をお楽しみに!
この記事の内容は、ポッドキャストでもわかりやすく解説しています。
通勤や作業の合間に、耳で聴いて理解を整理したい方におすすめです。ぜひ合わせてどうぞ♪
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