ネット通販の利用。
私は、よくネットを利用して買い物をします。
例えば、書籍。地方の書店にはやはり種類が豊富にあるわけではありませんので、目当ての書籍を購入するにはとても便利です。また、Amazon で購入すれば、今日注文した書籍が明日には手元に届きます。(しかも送料はほとんどかかりません。) これをもし、地元の書店で購入しようとすると、まずは書店に出向いて注文することになります。2週間ぐらいして届いたとの連絡があり、そして再び受け取りに出向くことになります。この手間と時間を考えると、ネットで購入する方が自分にとっては圧倒的に便利です。
また、先日、来年のシステム手帳用のリーフも購入しました。これも書籍と同じです。文房具屋さんで購入する場合には、出向いてそこに陳列してあるものの中から選ぶか、もしくは注文して取り寄せてもらうかになります。しかしネット通販を利用することで、市販価格よりも少し安く、クロネコメール便で送ってもらえば送料160円で購入することができます。同じものを購入するのに、文房具屋さんで購入した場合と比べて、わずか160円しか違いません。ガソリン代を考えるとほぼ同じです。
旅行に行く時にも、宿はネットで予約をします。実際に宿に宿泊された方の意見を見たりしながら、旅行ポータルサイトのプランと、宿独自サイトに掲載されているプランなどを比べて、一番自分の家族に合っているものを選んで予約をします。プランによってはお得なものもありますしね。
さらに、仕事で東京に出かける際にも、特急の座席指定をネットで予約します。こちらは、チケット自体は駅の窓口で受け取ることになるのですが、駅の窓口で直接購入するよりも最大30%OFFの金額で購入することができます。
その他、コーヒー豆やパスタ、子どもの絵本などなど、色々なものを日々ネット通販で購入しています。そういえば、冷蔵庫もネットで購入しました。
しかしこのことを、「雨宮が特殊だから…」という一言で片付けてはいけませんし、「地方は不便だからね…」という一言で片付けてもいけません。
私に限らず、全国の多くの方が、すでにネットを利用して多くの商品やサービスを購入しているという事実。「自分の身近には、そういう人はいないよ。」という方もたまたまいらっしゃるかもしれませんが、非常に多くの方がネットで購入しているということは、改めて認識する必要があります。
反対から見ると、こういうことです。
このことは、単に「インターネットって便利です」という話ではありません。地方や中小企業という視点でこれを見ると、言い換えると、ネット通販の提供者側の立場に立つと、この現象の中にものすごいチャンスとメリットが埋まっているということです。
例えば、先ほどお話ししたシステム手帳用のリーフ、商品を送ってくれるのは栃木県のお店です。栃木県から長野県に商品が運ばれるということです。通常、商品の種類が豊富だと思われる都市部なのではなく、地方のお店なのです。つまり、物流が発達している現在、地方のお店や企業であっても、そのやり方さえ工夫すれば、このように全国に商品やサービスを届けることが可能なんです。
当たり前といえば当たり前なのですが、ここ長野県や地方で色々な方とお話ししてみると、このことの持つ重大性になかなか気づいていない方がたくさんいらっしゃることがわかりました。重大性に気づかないままですと、今の店舗の売り上げがなかなか伸びないからと、制作会社さんにお店や会社のホームページを制作してもらって "宣伝する" という、ただそれだけの行動になってしまいます。
もちろん、お店のホームページを作成して、集客することはとっても重要です。でも、もしかしたら、今のお店で販売している商品は、日本全国で他では手に入らないものかもしれません。他で販売していたとしても、他よりも圧倒的に安く仕入れられているかもしれません。もしそうだとすると、ホームページで、集客のためにお店の紹介だけしているのはもったいないことです。販売エリアを全国に拡大すれば、それを欲しいという方がたくさんいるかもしれないのですから…。
(もちろん、やり方は工夫しないといけません。d(^o^))
地方に必要な、もっと重要な認識。
この「地方からも、全国に商品やサービスを販売できる。」という認識とは別に、覚えておかないといけないもうひとつ重要な認識があります。
私は先ほど、「実際に宿に宿泊された方の意見を見たりしながら、旅行ポータルサイトのプランと、宿独自サイトに掲載されているプランなどを比べて、一番自分の家族に合っているものを選んで予約をします。」と書きました。
「宿に宿泊された方の意見」、これです。
じゃらん や、楽天トラベル などの旅行ポータルサイトでは、その宿を利用された方々の感想が掲載されています。そして感想とともに、評価も掲載されています。食堂やレストランなどは、食べログ という口コミサイトなどで同じように、実際に訪れたかたの評価と感想が掲載されています。
もちろん、そこに掲載された感想や評価を、旅館やお店の方が知らない場合もあります。しかし、お客さん側は、そこに掲載された感想や評価を参考にして、宿を選んだり、旅先のお昼を食べるお店を探したりしています。
(このことの持つ重要性を認識している旅館やレストランの中には、寄せられた感想に対して、お店としてのコメントを書いているところもあります。「この度はご宿泊いただきましてありがとうございました。」と。)
さらに、旅行ポータルサイトや口コミサイトだけでなく、個人の方が作成されている ブログ にも、宿泊した旅館や、食事をしたそば屋さんの感想が日々掲載されていることも忘れてはいけません。
地方の方の中には、ネット利用はちょっと遠い存在だと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、現実はそうではありません。たとえ地方の小さなお店や旅館だとしても、例えば、都市部からそこを訪れた方がその感想を口コミサイトやブログに掲載し、今度はその情報を参考にする方々がたくさん現れるというサイクルが始まると、好むと好まざるとに関係なく、ネット上で評価される、という流れ中に取り込まれることを理解しておく必要があります。
のんびりした、ITの世界とはまったく縁遠く見える "のどかな田舎" であっても、そこを訪れるお客さんがネットを利用している以上、ネットの中に巻き込まれてしまっているということです。それはちょうど、どんな地方であっても、世界経済や海外の小麦の豊作/凶作が影響してきてしまうのと同じです。
※もう少し詳しく言うと、携帯電話などのモバイルツールによって、これらの評価や口コミは
今やリアルタイムで行われています。「今、八ヶ岳は晴れています!」「駐車場、満杯(>_<)」
などの情報がリアルタイムで流れ、そして、それを参考にして観光の行き先を変更するという
ことも実際になされています。
「巻き込まれている」と表現すると、非常に受身に聞こえてしまいます。
しかし、ネット通販のお話しをしたように、見方を変えると非常にチャンスやメリットであることも事実です。口コミやリアルタイムコミュニケーションの輪の中に入ることによって、これまで接点のなかった方々と情報交換や交流ができたりするわけですから…。
これをチャンスと捉えて前向きに活用するかどうかは、皆さん次第です。
皆さんのところでは、ネットをどのように活用していますか?
単に、制作会社さんにホームページを作ってもらっただけでは、もったいないですよ。
次回をお楽しみに♪
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